安全性向上へIT駆使 ウーバー、事故時は保険も
2023年11月15日
米配車大手ウーバー・テクノロジーズの幹部は11月14日、米本社で取材に応じ、自家用車を使って有償で客を運ぶサービス「ライドシェア」をめぐり、乗客や運転手の安全性向上へITを駆使してアプリの機能拡充などを進めていると強調した。米国ではウーバーアプリを使う全ての乗客や運転手に対し、人身や物損事故があった場合は、ウーバーが契約する損害保険が適用されるとも説明した。
製品管理責任者のサチン・カンサル氏は、安全対策に関し「ウーバーが最も安全で信頼される交通
手段の選択肢に選ばれるように、テクノロジーを活用した対策の改善を続けている」と語った。
ITを使った安全策としては、全ての配車を衛星利用測位システム (GPS) で追跡しており、目的地に
適切に向かっているかどうかを監視している。
乗客が不安を感じればスマートフォンで運転手との会話の音声を録音してウーバーに送って対応を求めたり、緊急時に簡単な操作で地元警察に通報したりできる。
運転手の登録要件も国や地域の規制に応じて厳しく定めている。
例えば、米国では一般的に16歳で運転免許を取得できるが、ウーバーに登録できるのは21歳以上で、25歳未満では3年以上の運転経験が必要。
運転手を登録する際は損害保険などの書類の提出を求め、登録後もウーバーが事故歴や犯罪歴などを定期的に確認する。
運転手が事故を起こした場合、乗客を含め被害を受けた人、物に対し、ウーバーが契約する損害保険として最大100万ドル (約1億5,000万円) が補償される制度がある。
*Picture: © Audio und werbung / shutterstock.com
(2023年12月1日号掲載)